Ⅰ.相談・苦情への対応のために

ハラスメントに関する相談・苦情を受けた場合、本マニュアルに基づき対応するものとする。

なお、職場におけるハラスメントが現実に生じている場合だけでなく、その発生のおそれがある場合、職場におけるハラスメントに該当するか否かの判断が難しい場合、並びにカスタマーハラスメントや求職者等に対するハラスメントについても、相談・苦情に対応するものとする。


[1]相談窓口の設置

1.相談方法

原則として面談によるものとするが、電話、手紙、電子メール等による相談も受け付ける。

2.相談窓口担当者

担当者は、複数の男性及び女性で構成し、相談者が相談しやすい体制とする。

また、担当者に対しては定期的な研修を行い、相談対応に必要な知識及び資質の向上を図るものとする。

相談担当者

びっき
担当:事務 北原義昭(男性)
電話:0438-40-5900
所在地:袖ケ浦市戸国飛地398番地1

ひまわり
担当:事務 牟田千晶(女性)
電話:0438-75-5566
所在地:袖ケ浦市百目木1003

わたぼうし
担当:事務 本吉泉美(女性)
電話:0438-60-5800
所在地:袖ケ浦市戸国飛地382番地1

3.適切な対応のために

相談・苦情への対応は、別添のフローチャートに基づき行う。

4.安心して相談できる相談窓口について

相談者が安心して相談できるよう、相談窓口では次の事項を確保する。

① 相談者のプライバシーを確保できる部屋を準備すること
② 相談者の秘密が守られること
③ 相談したことによって不利益な取扱いを受けないこと
④ 相談対応の全体の流れが分かりやすく示されていること

なお、相談窓口の役割、解決までの流れ、法人のハラスメント対応に関する方針等について、相談者に分かりやすく説明するものとする。


[2]相談窓口担当者の心得

1.初期対応の重要性
最初に相談を受けた者の対応によっては、問題が大きくなりかねないことから、初期対応は非常に重要であることを認識し、適切かつ迅速に対応すること。

2.秘密の厳守
相談者及びその相談内容に関係する者のプライバシーや名誉等を尊重し、相談対応により知り得た事実及び秘密を厳守すること。

3.公正かつ真摯な対応
相談には公正かつ真摯な態度で臨み、相談者の話を丁寧に聴くこと。

4.相談方法への配慮
相談者が面談による相談を望まない場合は、手紙、電話、電子メール等による相談方法があることを案内すること。

5.相談者の不安への配慮
相談者が直面している問題を的確に把握するため、不安感を取り除く等の配慮をしながら、解決策を検討すること。

6.相談者の意向確認
問題解決のための行動を起こす場合には、その都度、事前に相談者へその旨を伝え、意向を確認しながら進めること。

7.進捗状況の共有
解決に時間を要するおそれがある場合には、相談者にその旨及び所要日数の見込みを伝えること。その後も相談者に不安を与えないよう、進捗状況を適宜知らせながら対応を進めること。

8.幅広い相談への対応
相談の対象については、ハラスメントに該当するか否かを相談受付時に厳密に判断するのではなく、放置することによってハラスメントにつながる可能性のある事案も含め、あらゆるハラスメントに関する相談を一元的かつ幅広く受け付けること。

9.求職者等への配慮
相談者が求職者やインターンシップ生等(以下「求職者等」という。)である場合には、ハラスメントについて相談したことを理由として、採用選考や今後の就職活動等において一切の不利益な取扱いを受けないことを相談の冒頭に説明し、心理的な安心感を確保すること。

10.窓口担当者の心構え

① 相談者にとって、法人へ相談すること自体の心理的なハードルが高い場合があることを理解すること。

② 相談者の話をゆっくりと時間をかけて聴き、話を急かさないこと。

③ 1回の相談時間は、長くとも1時間程度を目安とする。相談が1回で終了しない場合には、次回の相談日を設定した上で区切りをつけ、相談者が気持ちを切り替え、冷静になるための時間を確保すること。そのため、1回当たりの相談時間の目安をあらかじめ相談者に伝えてから開始すること。

④ 自分自身の価値観や偏見を持ち込まず、相談者が主張する事実を正確に把握することを優先し、担当者自身の意見を述べることは原則として控えること。


[3]相談・苦情の受け方

1.相談内容の聴取

相談において、次の事項を確認する。確認した内容は、事情聴取書に記録する。

(1)相談者と行為者との関係(上司・部下・同僚・他部門等)

(2)問題とされる言動について、いつ、どこで、誰が、どのように行ったか

(3)行為者の言動に対し、相談者がどのように感じ、どのような対応をとったか。また、それに対して行為者がどのような反応を示したか

(4)事実確認を行う場合、相談者が主張する内容が当事者のみが知り得るものか、他に目撃者がいるか、証拠があるかを確認すること
※日記、第三者への相談記録、電子メール、LINE等のやり取りも証拠となる場合がある。

(5)行為者について、以前にも同様の言動を行ったと聞いたことがあるか。また、他の者に対しても同様の言動が行われているか

(6)上司等への相談を行ったか

(7)現在の相談者と行為者との関係及び状況

(8)相談者が求める対応
例:行為の中止、行為者からの謝罪、行為者への処分、配置転換等

(9)調査期間の目安及び対応の緊急性

(10)相談者の心身の状況

(11)行為者及び第三者に対して事実確認を進めてよいか。また、事実確認を行う場合、その範囲をどこまでとするか

(12)相談者が匿名を希望する場合又は事実確認を望まない場合には、個別の対応には限界があり、法人として実施できる対応が、行為者の状況確認や一般的な再発防止策等に限定される場合があることを説明する。

2.相談に当たっての留意点

(1)相談者から聴取した内容は、本人の了解を得た上で、相談者と担当者との認識のずれを防止するため、適切に記録すること。

(2)相談者が求める援助について、行為者に言動の中止を求めているのか、不利益の回復を求めているのか、謝罪を求めているのか、又は職場全体としての対応を望んでいるのか等を的確に把握すること。

(3)相談者の様子を十分に観察し、対応に時間的な余裕があるか、緊急性があるかを見極めること。

(4)相談者の意向を踏まえ、解決方法及び今後の手順を説明するとともに、当面の対処方法について必要な助言を行うこと。

(5)相談に当たっては、相談者の話に真摯に耳を傾け、その意向を的確に把握すること。ハラスメントによる心理的影響等から、相談者が理路整然と話すことができない場合もあるため、忍耐強く聴くよう心掛け、質問する際にも詰問とならないよう十分注意すること。

(6)職員が受けているハラスメントの態様に応じ、経過を見守る対応から、行為者に対して間接的又は直接的に注意を促す対応まで、事案に応じた措置を講ずる必要がある。法人としてどのように判断し、今後どのように対応していくのか等について、相談者本人へ適切にフィードバックすること。

(7)一見軽微と思われる相談であっても、深刻な問題が潜んでいる場合がある。初動対応によっては相談者の不信感を招き、法人に対する不信感につながる可能性があることを認識すること。

(8)相談者が既に心身の不調を訴えている場合には、医療機関を受診しているかを確認し、受診していない場合には、必要に応じて受診を勧めることを検討する。

(9)深刻な問題の場合には、担当者だけで解決しようとせず、必要に応じて相談対応の範囲を広げ、組織的に対応すること。


Ⅱ.事後の迅速・適切な対応のために

[1]迅速な事実確認

1. 相談担当者は、事実確認のため、迅速に事情聴取を行うこと。

2. 把握した事実関係、対応状況等について記録を作成し、適切に保管すること。

3. 事実確認の過程であっても、必要に応じて適切な応急措置を講ずること。

4.被害者からの事実確認

相談担当者は、事情聴取書に基づき、事実関係を改めて被害者に確認すること。

ハラスメントの内容が不必要に公になり、被害者が職場に居づらくなるような状況が生じないよう、担当者はプライバシーの保護に十分配慮すること。

5.行為者とされた職員からの事情聴取

被害者からの相談内容を踏まえ、行為者とされた職員に対して事実関係について事情聴取を行うとともに、十分な説明及び弁明の機会を確保すること。

なお、行為者とされた者についても、そのプライバシーが十分に守られるよう、細心の注意を払って事情聴取を行うこと。

6.第三者からの事実確認

当事者双方の説明が食い違っている場合等には、必要に応じて職場の同僚その他第三者から事実確認を行うこと。

7.カスタマーハラスメントへの初期対応

カスタマーハラスメント(利用者、家族、取引先等からの著しい迷惑行為)に関する相談・苦情があった場合には、速やかに所属長へ報告し、被害の継続を防止するための初期対応を優先するとともに、ハラスメント受付表(事情聴取書)へ詳細な記録を行うこと。


[2]事実に基づく適正な対処

1.不利益な取扱いの禁止

相談したこと、又は事実関係の確認に協力したこと等を理由として、不利益な取扱いを行わないこと。

2.事案に応じた措置

事案については、問題の深刻度及び緊急性に応じ、次の措置を講ずること。

(1)行為者に対して、問題となっている言動の中止を求め、注意・指導を行う。また、必要に応じて行為者の監督者に対し、状況の観察等を要請する。

(2)行為者の配置転換等、当事者を引き離すために必要な人事上の配慮を行う。

(3)必要に応じて、当事者間の関係改善に向けた援助を行う。

(4)被害者に労働条件又は就業環境上の不利益が生じている場合には、その回復に必要な措置を講ずる。

(5)被害者の精神的ショックが大きい場合には、メンタルヘルス面のケアに配慮する。

(6)必要に応じ、就業規則に基づき、行為者に対して適正な懲戒その他の措置を講ずる。

なお、懲戒その他の措置を行う際には、行為者に対し、その言動のどの部分が問題となったのかを適切に説明し、再発防止につなげることが重要である。

3.当事者への説明

事案に関して具体的に講じた措置について、必要な範囲で当事者に説明すること。

4.法人全体での再発防止

① 再発防止策の実施

ハラスメントに関する相談が寄せられた場合には、ハラスメントが生じた事実を確認できなかった場合であっても、従来の防止対策に問題がなかったかを改めて確認し、必要に応じて周知・啓発を行うこと。

② 再発防止策の考え方

・再発防止策と予防策は密接に関連するため、継続的な予防策の実施を再発防止につなげること。

・問題解決後も取組を継続し、定期的な見直し及び改善を行うこと。

・関係者のプライバシーに十分配慮しながら、同様の問題が発生しないよう、法人内の主要会議等において必要な情報共有を行うこと。

・行為者への処分だけで問題が解決したとせず、次の観点から継続的に状況を確認すること。

○ 相談者にとって、職場が安全で安心して働ける環境となっているか
○ 行為者が同様の問題を再び起こすおそれがないか
○ 新たなハラスメントを生じさせる職場環境となっていないか

5.カスタマーハラスメント事案への対応

カスタマーハラスメント事案については、問題の深刻度及び緊急性に応じた措置を講ずること。

行為者が顧客、利用者、家族等である場合には、支援内容・サービスの変更又は停止、法人施設等への出入り禁止の通告等、必要な措置を検討する。

また、暴力、脅迫、監禁、著しい侮辱等の悪質な事案については、弁護士や警察等の外部機関と連携し、組織的かつ毅然と対応するものとする。


Ⅲ.カスタマーハラスメント(カスハラ)現場対応マニュアル

1.現場における初期対応フロー

① 一人で抱え込まない

利用者や家族等から暴言や過剰な要求、土下座の強要等を受けた場合、対応職員は一人で解決しようとせず、速やかに上司(所属長等)へ報告し、応援を求める。

② 複数名での対応へ切り替える

上司等は報告を受けた場合、速やかに複数名による対応体制へ切り替え、対応職員の安全を確保する。

③ 記録と証拠を確保する

問題となる言動があった日時、場所、相手方、具体的な言動及び対応経過等を記録する。

暴言や脅迫等がエスカレートする場合には、正確な記録及び職員の安全確保のため、必要に応じてICレコーダー等による録音や防犯カメラ映像の保全等を行う。

④ 対応の打切りと退去要請

警告しても問題となる行為が収まらない場合、又は職員の安全が脅かされる場合には、所属長等の判断により対応を打ち切り、必要に応じて退去又は退室を求める。


2.悪質な事案への組織的対応

職員に対する暴力、施設・設備等の器物損壊、監禁その他の犯罪行為又は執拗な威力業務妨害等が生じた場合には、現場から直ちに法人事務局へ連絡する。

法人事務局は、事案の内容及び緊急性を踏まえ、必要に応じて警察への通報、顧問弁護士への相談その他の適切な措置を講ずる。


3.被害職員への事後ケア

カスタマーハラスメントに遭遇した職員に対しては、強い精神的ストレス等を緩和するため、必要に応じてメンタルヘルス面談の実施、産業医その他専門機関への相談・紹介等、法人として適切な事後フォローを行う。


附則

本マニュアルは、令和4年4月1日から施行する。

本マニュアルは、令和8年10月1日から改定施行する。