職場におけるハラスメントの防止に関する規程
ハラスメント防止規程
(目的)
第1条
本規程は、就業規則第34条及び第35条に基づき、職場におけるパワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント、カスタマーハラスメント及び求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止し、すべての職員及び求職者等が安心して働き、又は採用活動等に参加できる環境を整備することを目的とする。
(パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント及び妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントの定義)
第2条
パワーハラスメントとは、優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、就業環境を害することをいう。なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しない。
2 セクシュアルハラスメントとは、職場における性的な言動に対する他の職員の対応等により、当該職員の労働条件に関して不利益を与えること、又は性的な言動により他の職員の就業環境を害することをいう。また、相手の性的指向又は性自認の状況にかかわらないほか、異性に対する言動だけでなく、同性に対する言動も該当する。
3 前項の「他の職員」とは、直接的に性的な言動の相手方となった被害者に限らず、性的な言動により就業環境を害されたすべての職員を含むものとする。
4 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントとは、職場において、上司や同僚が、職員の妊娠・出産及び育児等に関する制度又は措置の利用に関する言動により職員の就業環境を害すること、並びに妊娠・出産等に関する言動により女性職員の就業環境を害することをいう。なお、業務分担や安全配慮等の観点から、客観的にみて、業務上の必要性に基づく言動によるものについては、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントには該当しない。
5 第1項、第2項及び第4項の「職場」とは、勤務部店のみならず、職員が業務を遂行するすべての場所をいい、就業時間内に限らず、実質的に職場の延長とみなされる就業時間外の時間を含むものとする。
6 カスタマーハラスメントとは、顧客、利用者、利用者の家族、取引先その他法人の事業に関係を有する者による言動であって、社会通念上許容される範囲を超えたものにより、職員の就業環境が害されるものをいう。
7 求職者等とは、求人へ応募した者のほか、法人が実施する採用説明会、施設見学、インターンシップ、教育実習、保育実習、社会福祉実習、介護実習その他採用活動又は人材育成活動へ参加する者をいう。
8 求職者等に対するセクシュアルハラスメントとは、法人の役員又は職員による性的な言動によって、求職者等の求職活動、実習その他これらに準ずる活動を阻害することをいう。
(禁止行為)
第3条
すべての職員は、他の職員を業務遂行上の対等なパートナーとして認め、職場における健全な秩序及び協力関係を保持する義務を負うとともに、その言動に注意を払い、職場内において次項から第5項までに掲げる行為をしてはならない。また、自社の職員以外の者に対しても、これに類する行為を行ってはならない。
2 パワーハラスメント
第2条第1項の要件を満たす、以下のような行為を禁止する。
① 殴打、足蹴りをするなどの暴行・傷害等の身体的攻撃
② 脅迫、名誉毀損、侮辱、ひどい暴言等、人格を否定するような言動をするなどの精神的な攻撃
③ 自身の意に沿わない職員に対して仕事を外し、長期間にわたり別室に隔離するなど、人間関係から切り離す行為
④ 長期間にわたり、肉体的苦痛を伴う過酷な環境下で、勤務に直接関係のない作業を命じるなどの過大な要求
⑤ 管理職である部下を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせるなどの過小な要求
⑥ 他の職員の性的指向・性自認や病歴などの機微な個人情報について、本人の了解を得ずに他の職員に暴露するなどの個の侵害
⑦ その他、前各号に準ずる行為
3 セクシュアルハラスメント
第2条第2項の要件を満たす、以下のような行為を禁止する。
① 性的及び身体上の事柄に関する不必要な質問・発言
② わいせつな図画の閲覧、配付又は掲示
③ 性的なうわさの流布
④ 不必要な身体への接触
⑤ 性的な言動により、他の職員の就業意欲を低下させ、能力の発揮を阻害する行為
⑥ 交際又は性的関係の強要
⑦ 性的な言動への抗議又は拒否等を行った職員に対し、解雇、不当な人事考課、配置転換等の不利益を与える行為
⑧ その他、相手方及び他の職員に不快感を与える性的な言動
⑨ その他、前各号に準ずる行為
4 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
第2条第4項の要件を満たす、以下のような行為を禁止する。
① 部下の妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置の利用等に関し、解雇その他不利益な取扱いを示唆する言動
② 部下又は同僚の妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置の利用を阻害する言動
③ 部下又は同僚が妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置を利用したことによる嫌がらせ等
④ 部下が妊娠・出産等をしたことにより、解雇その他の不利益な取扱いを示唆する言動
⑤ 部下又は同僚が妊娠・出産等をしたことに対する嫌がらせ等
⑥ その他、前各号に準ずる行為
5 部下である職員が職場におけるハラスメントを受けている事実を認めながら、これを黙認する上司の行為を禁止する。
6 カスタマーハラスメント
すべての職員は、顧客、利用者、利用者の家族その他第三者によるカスタマーハラスメントを容認し、又は助長するような行為をしてはならない。また、次のような行為を受けた場合には、所属長又は相談窓口へ速やかに相談又は報告しなければならない。
① 暴力又は暴行
② 脅迫
③ 暴言
④ 人格否定
⑤ 長時間の拘束
⑥ 居座り
⑦ 土下座の要求
⑧ 不当な金銭要求
⑨ 業務と関係のない要求
⑩ SNSへの誹謗中傷
⑪ 無断撮影
⑫ その他、社会通念上許容されない要求
7 求職者等に対する禁止行為
役員及び職員は、求職者等に対して次の各号に掲げる行為を行ってはならない。
① 性的な発言
② 容姿に対する性的な評価
③ 身体への接触
④ 交際の要求
⑤ 性的関係の要求
⑥ 採否を条件とした性的な言動
⑦ 性的な画像の送信
⑧ SNSを利用した私的な連絡
⑨ その他、求職者等の人格を不当に傷つけ、求職活動の意欲を低下させる一切の性的な言動
(懲戒)
第4条
次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める懲戒処分を行う。
① 第3条第2項各号(第1号を除く。)、第3条第3項第1号から第5号まで及び第8号、第4項、第6項並びに第7項各号の行為を行った場合
就業規則第83条第1項第1号から第7号までに定める口頭注意、戒告、減給、出勤停止、降職、降格、停職又は諭旨解雇
② 前号の行為が再度に及んだ場合、その情状が悪質と認められる場合、第3条第2項第1号又は第3条第3項第6号若しくは第7号の行為を行った場合
就業規則第83条第1項第8号に定める懲戒解雇
(相談及び苦情への対応)
第5条
職場におけるハラスメントに関する相談及び苦情処理のため、法人事務局を統括相談窓口とし、事業場ごとに相談窓口を設置する。各事業場の相談窓口には事業場別に相談担当者を置き、氏名その他相談に必要な事項を職員に周知するものとする。
法人事務局は、各事業場の相談窓口と連携して相談及び苦情に対応するとともに、相談担当者に対する対応マニュアルの作成、ハラスメント対応に関する必要な研修その他ハラスメント対応に付随する業務一切を行うものとする。
2 職場におけるハラスメントの被害者に限らず、すべての職員及び求職者等は、各事業場の相談窓口又は法人事務局のいずれに対しても、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントその他就業環境を害する言動に関する相談及び苦情を申し出ることができる。
3 対応マニュアルに沿い、法人事務局は相談者のプライバシーに配慮した上で、被害者及び行為者から事実関係を聴取する。また、必要に応じて当事者の上司その他の職員から事情を聴くことができる。相談は、電話、電子メールその他法人が指定する方法によって行うことができる。
4 前項の聴取を求められた職員は、正当な理由なくこれを拒むことはできない。
5 対応マニュアルに沿い、問題解決のための措置として、第4条による懲戒のほか、行為者の異動等、被害者の労働条件及び就業環境を改善するために必要な措置を講じる。
6 相談及び苦情への対応に当たっては、関係者のプライバシーを保護するとともに、相談したこと又は事実関係の確認に協力したこと等を理由として、不利益な取扱いを行わない。
(事後対応)
第6条
法人は、相談を受けた場合には速やかに事実確認を行い、必要に応じて次の措置を講ずる。
① 被害者の保護
② 担当者の変更
③ 配置転換
④ 心理的ケア
⑤ 警察への相談
⑥ 弁護士への相談
⑦ 利用契約の見直し
⑧ 再発防止研修
⑨ 行為者に対する就業規則に基づく適正な措置
(再発防止の義務)
第7条
法人事務局は、職場におけるハラスメント事案が生じたときは、周知の再徹底及び研修の実施、事案発生の原因分析及び再発防止、法人全体の業務体制の整備等、適切な再発防止策を講じなければならない。
(業務体制の整備)
第8条
所属長は、妊娠・出産、育児又は介護を行う職員が安心して制度を利用し、仕事との両立ができるよう、業務配分の見直し等を行う。法人事務局は、業務体制の整備について所属長からの相談に対応する。
2 職員は、法人が整備する妊娠・出産、育児又は介護に関する制度を就業規則等により確認する。制度や措置を利用する場合には、早めに上司や事務員に相談し、制度の円滑な利用のため、業務に関わる職員との円滑なコミュニケーションを図るよう努める。
(その他)
第9条
性別役割分担意識に基づく言動は、セクシュアルハラスメントの発生の原因又は要因になり得ること、また、妊娠・出産・育児休業等に関する否定的な言動は、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントの発生の原因又は背景となり得ることから、このような言動を行わないよう注意するものとする。
(カスタマーハラスメントへの対応)
第10条
法人は、カスタマーハラスメントに対して毅然と対応し、職員を保護することを基本方針として、次の措置を講ずる。
① 対応マニュアルの作成
② 複数人による対応
③ 管理者への即時報告
④ 録音・録画
⑤ 防犯カメラの活用
⑥ 警察への通報
⑦ 弁護士への相談
⑧ 利用制限等の措置
(求職者等への配慮)
第11条
法人は、採用活動及び実習等において、求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するため、次の措置を講ずる。
① 面接は原則として複数名で行う
② 密室で実施しない
③ 相談窓口を周知する
④ SNSによる私的な連絡を禁止する
⑤ 実習指導者への研修を実施する
なお、面接場所、面接時間、オンライン面接その他採用活動に関するルールは、法人が別に定める。
(プライバシー保護)
第12条
法人は、相談者、被害者、行為者その他関係者のプライバシーを保護し、相談記録を適切に管理する。
(不利益取扱いの禁止)
第13条
職員又は求職者等が相談したこと、相談窓口へ協力したこと又は証言したことを理由として、解雇、降格、減給、契約更新拒否その他一切の不利益な取扱いを行わない。
(利用者等への周知)
第14条
法人は、利用者、利用者の家族、取引先その他法人の事業に関係する者等に対し、カスタマーハラスメント防止方針を、施設内への掲示、ホームページその他適切な方法により周知する。
(施設利用者等への対応)
第15条
利用者又はその家族等から職員に対し、暴力、暴言、威嚇、長時間の拘束、過度な謝罪要求その他職員の安全又は就業環境を害する言動があった場合、施設長及び管理者は、状況に応じて、対応担当者の変更、複数職員による対応、警察への通報、利用契約又は利用方法の見直しその他必要な措置を講ずる。
当該対応の経過については、記録を作成し、保存するものとする。
附則
本規程は、令和4年4月1日から施行する。
本規程は、令和8年10月1日から改定施行する。